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「昔々あるところに、翼のあるお姫様がおりました。お姫様はひとりぼっちで、ただ一人の友達も持ってはいないのでした…」
海と空が見えるその小さな町には、はるか昔から伝わる物語があった。背に白い翼を持った姫と、彼女を護衛した青年の悲しい恋の物語だ。
姫君は、その異様な姿のために屋敷に閉じ込められ、外の世界を見たことさえなかった。遠くに母親がいるらしいと聞いたことはあっても、会いにいくなど到底無理な話である。
ある時、ひとりぼっちだった姫君の前に一人の青年が現れる。青年は姫君に外の世界の話を聞かせ、喜ばせる。そして姫君と青年はいつしか恋に落ちていく。しかし、翼を持つものには、恋をしてはならない、という呪いがかけられていた…。
少女――神尾観鈴は、一人ぼっちの自分と、物語の姫君を重ね合わせていた。病気がちな観鈴は学校にも行かず、友達もいない。この町から出たこともない。でも、いつか自分にも、姫君と同じような出会いが待っているかもしれない…。
そんな観鈴の前に、一人の青年――国崎往人が現れる。彼は人形芸をしながら旅をしている青年だった。彼には、死んだ母親から伝えられた言葉があった。「空にいる少女を救って」
呪いを受けながらも恋をした翼の姫君と護衛の青年。翼の姫君に自分を重ねる少女。そして「空にいる少女」を救う旅をする青年…。
現在と過去が交錯し、思いが時を超えていく。それぞれの恋はどのような結末を迎えるのか…?